修復治療において歯と同じ色調での再現は、
とても重要な要素となりました。
自然美って云うのでしょう。
無論、
これには異論ありません。
現実に私の毎日の修復治療においても
自然美の追求に工夫を凝らしています。
しかし場合によっては、
【金属】を使った修復でなければならない症例が在ることも否定出来ません。
鋳造修復と言います。
金属を溶解して鋳こむ治療です。
コンピューター制御の炉も私の診療所には完備しています。
しかし、
私は自身の勘に依るタイミングを計っての鋳造が好きです。
火の力を観て、
溶ける金属の顔を観て、
型に溶けた金属を流しこむ。
この古典的手当てが私は好きです。
金属による鋳造修復は最も長持ちする治療だと思います。
大きな力の架かる大臼歯の噛み合わせ面には、
金属が一番だと思います。
観えないように工夫して、
自然美を損なわないようにと配慮しつつ、
私は肝心要な部分には、
相も変わらず、
金属による鋳造修復を推奨しています。
人の五感ほど優れたモノはありません。