私の履歴書 6.


幼少期の私は、

相当な癇癪持ちで、

異常なほどの潔癖症、

で、

イタズラ坊主でした。

今の時代の親御さんなら、

病気だと気を病んだかもしれません。

イタズラの限りを尽くした後は、

お待ちかね通り、

叱られる訳です。

ある時、押入に閉じ込められました。

で、

幼子の私のプライドがプツンと、キレたんでしょうね。

半ズボンを膝まで下ろし、

オチンチンを両手で支え棒。

巡洋艦の大砲ならず小砲が、

右から左へと、

押入の中に火を噴いた!

ではなく、

オシッコ攻撃!

これには家中、大慌てだったので、

孫の代まで、

語り継がれる事でしょう。

潔癖症と云えば、

私はシワが嫌なんです。

就寝時の際には、

横たわった布団から頭を上げて、

布団全体を見渡すのです。

で、

布団にシワが無いように、

婆やに布団の四隅を引っ張らせてという塩梅。

遺伝子とは恐ろしいモノです。

息子が幼稚園の頃の話しです。

口煩い祖母が鬱陶しくてたまらない息子。

一泡吹かせようと、

息子は祖母が【かりん糖】を好むことを思い出したのです。

学校帰りに、せっせと犬の糞を集め、

裏庭に広げた新聞紙の上で陰干しされる犬の糞。

祖母愛用のかりん糖の入れ物に、

それとなく混ぜて入れられた息子の製品。

準備万端。

リビングのソファーに腰掛け

テレビのスイッチを入れた祖母の横に、

何気ない素振りで息子は腰掛けたんだそうな。

で、

祖母が菓子器の蓋に手をかける。

眼はテレビの画面に。

製品を摘まんで、

ポンっと

口の中へと入って暫くした刹那、

怒涛の韋駄天ほどの体力を爆発させた祖母から

ホウホウの体で逃げ出した息子の、

その後は、ご想像の通り。

息子の悪い処は、

私、

婦人科医であった私の叔父、

で、

私の母方の私の祖父の遺伝の為せる業だと。

私の、この祖父はその名前もウィキペディアにも記載されている発明の人でした。

私の叔父を私は尊敬して、今の医療の支えになっています。

医師として倫理観を持ち、男の器の大きい人でした。

私も変人の類いであることは自覚しています。

歯科医師としても、未だ未熟で、

修行僧の心で患者さんを診ています。

自覚してるんですよ。

私は勤め人は、到底に務まりません。

歯に巡り会えなければ、

単なる変わり者の役立たずだった事でしょう。

本当に歯には感謝しています。

人生をかける程の値打ちがありますもの。