沢山の患者さんを抱えていますが、
今、私は大いに悩んでいます。
この症例です。
同年代の男性です。
中程度から高度へと移行中の歯槽膿漏の患者さんです。
歯科治療の【基本のき】であるブラッシングにおいては、
とても協力的な患者さんです。
今までの習慣であった【エチケットのためのブラッシング】から
【治療のためのブラッシング】へと、
完全に変換して下さいました。
歯の根の表面のザラザラも、
私らも丁寧にツルツルと研磨させて頂くことができました。
炎症の進行はストップできたようです。
が、
ここからが大変なのです。
前歯も前方へと倒れています。
最後方の奥歯は斜め方向への垂直性の骨の吸収が顕著です。
なのに、
キチンと活きています。
炎症に打ち勝って、
頑張って活きているんです。
歯槽膿漏の治療においては、
私は完全にコントロールできる自信がありました。
が、
この症例、
ナニか嫌な匂いがするんです。
私が治療に着手する時には、
必ず、
【何故こうなったのか?】という、
病気の原因を探ります。
が、
この症例は、
お越しになられた時が、
まさにスピーディーに歯槽膿漏が進んでいる最中でしたので、
ブレーキを踏むのが精一杯でした。
今ここで、立ち止まって、
原因究明に悩みに悩んでいます。
コレが解決しないと、
必ず、
再発しますので。
このような期間は、
歩いていても、
トイレの中でも、
この症例が頭から離れません。
苦しい毎日を過ごしています。
必ず治して差し上げましょうほどに!
このような症例のために、
今まで経験を積み重ねてきたのですからに。