インプラント治療などが良い見本ですが、
歯科治療を取り巻く世間の眼は、
ますます厳しいモノになっています。
これは歯科治療というよりも、
歯科医師という職業人への不信感が発端となっていることを
歯科医師は正面から向き合う時期に来ています。
誰しも自己肯定したいという潜在意識を持つのは当たり前ですし、
経済的、社会的な成功を望むのも自然の明であります。
が、
私らは医療人です。
ここに他の職業人とは大きな狭間があることを
自覚しなければなりません。
これはなにも医療人が偉いという意味合いではなく、
尊い命を与る仕事に従事している職責を
常に自覚して日々を過ごす生業であるということです。
医術は人類と同じくらい歴史の古い職業です。
5万年以上前の石器時代、
洞窟に住んでいた人間が初めて
治療効果のある草を磨り潰して煎じました。
また古代エジプト人は、
医療体系を信仰へまとめ上げ、
イムホテムは医術史で最初に挙げられた偉人の一人として、
現代に記録されています。
人類の歴史そのものが、医学の進歩の記録でもあります。
が、
古代ギリシャの時代に生きたヒポクラテスがもたらした偉大な医療教唆、
これは医療人の行動規範だと思います。
医者たる者はという定めだと思います。
多くの医療人は、
この大切な定めを、
置いてきぼりにしてきたのでは?
私がよく口にする台詞です。
【歯医者に成りたくて成りたくて成ったんだもの】
ヒポクラテスの誓いです。