東京の方が診療の合間で、
「 先生、学生時代は相当おモテになられたって聞きましたのよ」
ドキン!
ヤバい!
誰から聞いた?
何処まで聞いた?
一瞬の出来事ですが、
私の頭の中は走馬灯の如く。
で、私の返答ですか?
イヤイヤ其れほどでもございません。
まぁ、芸のタシにはなってないって事は確かです。
お恥ずかしい限りの馬鹿息子でした。
が、
いつも何処でもスマホとニラメッコで、
口にするモノすべてがコンビニ仕入れという
今時の若い人は不幸だと感じます。
私の若い時分には、
それこそ多くの人たちとの関わりあいが在りましたもの。
色んな方のお顔が脳裏を過ります。
ホンにありがたいことです。
私の診療所は、
本当に遠い処から大勢の方がお越しになって下さいます。
私がナニかの会に所属して、
其処で顔見知りになっての縁で来て下さるのではありません。
横着者の私です。
家と診療所の往復以外は、
殆んど外出することもなく、
患者さん以外と外で誰かと会うのが苦手です。
にも係わらず、
次から次へと、
新しい出会いが歯を通じて始まるのです。
もう初老の私です。
モテることはありません。
が、
歯で本当に困った患者さんが訪ねて下さるのが
何よりも私の生き甲斐となったようです。