ノンフラップ.インプラントへの警告


少し前に、某女優さんが胆管膵臓癌で亡くなった記憶は

未だ新しいかと思います。

まだ若いのに!と驚いたのですが、

もっと驚いたのは、

手術方法を【女優】として

メスで身体に傷つける開腹方法を拒み、

内視鏡下での手術にこだわったという事です。

【プロ】としてのご自身の判断基準が在ったのだと思います。

メスを使って傷口を造る従来からの手術は、

傷口が残ると云うことは勿論の事ながら、

身体に大きな【負担】をかけると云うマイナス面が在ることを

患者さんよりも医師の方が、

その辺はよく認識しています。

だからこそ、

【身体に侵襲の少ない手術方法】として

【内視鏡下での手術】が出現した経緯があり、

医療現場に於いても、

その技術革新に大きな労力を割いているのです。

が、

【内視鏡下での手術】は、手術視野が狭く限られている!

と云う事実も認識しなければなりません。

また、

手術の際に、実際のオペレーションにおいても、

医師の直接視野での行為ではなく、

医師と患部の間には【レンズ】の介在が在ることを忘れてはなりません。

優れた外科医であれば、

【内視鏡下での手術】の限界を瞬時に感じたならば、

反射的に、

即座に、

メスを手にして【開腹手術】に切り替えると思います。

【内視鏡下での手術】が得意な医師と、

【開腹手術】が得意な医師が一致するとは限りません。

が、

手術をお受けになられる時が仮に在るならば、

両方の特技を持つ医師に身を預けるべきです。

関東の国立大学医学部の附属病院にて、

同一医師による【内視鏡下での手術】の失敗が多く問題化し、

報道を賑わせた事も記憶に新しいでしょう。

手術方法には、其々の特色があります。

其々のメリット、デメリットがあります。

が、

それよりも手術成功の大きな鍵は、

【執刀医の差】と断言出来るでしょう。

インプラント治療においても、

盛んに【ノンフラップ手術】の宣伝文句を目にします。

この様な時に私は、

先の医師の現場での状況を重ねて思い出すのです。