納得の根拠


現在、私らは、ある基礎的研究の最中です。

研究実地の総責任者である日本歯科大学の岡準教授の重圧を

先生から毎朝送付されてくる研究報告を眺めながら、

私自身、ヒシヒシと伝わってきます。

相撲には【徳俵】という粘りの象徴が在ります。

私ら臨床家にも、

治療において【粘って粘って】という感情が備わります。

諦めない!気持ちが、良い治療を造り出すことを

長い診療生活で実感しました。

シツコイ性格を作ったのは、間違いなく、

歯の仕事に誠実に向き合った証しだと思います。

が、保存の限界を悟り、

抜歯の診断を下す時も在ります。

この際に、全ての手を尽くしたと云う自身への納得は、

後悔ない手当ての限りを尽くした結果です。

スパッと、

抜くも、メスを手にするも、

覚悟の結晶であるのです。

臨床家の性と云えるでしょう。