歯の治療において、より美しくという要望からオールセラミック修復全盛の昨今です。
その代表選手として、ジルコニアによるオールセラミック修復がもてはやされています。
このジルコニアは、所謂、人工ダイヤモンドです。
海外などに出かけた時に、ふとチャイナタウンに足を運んで雑貨屋の木戸をくぐった際に
色とりどりのアクセサリーを目にした御記憶がお在りになられるかと思います。
あのイミテーションの宝石の原材料がジルコニアです。
この素材は非常に硬いという性質を持っています。
歯の治療において、ジルコニアを使うメリットは、先ずは割れない、欠けないと云うことです。
従来のメタルボンドクラウンと違って、金属の裏打ちもありませんから、透明感も高まり
より美しく人工歯を仕上げることが出来ます。
但し欠点は、硬すぎること!
この欠点に対する配慮が欠けた治療を行うと、噛み合う対合歯が異常に磨り減ったり、
修復した歯に打撲の圧力が加わって、根が折れたり、グラグラする原因となります。
私の診療所の3割位がジルコニアによる修復で、あとは未だにメタルボンドクラウンであるのも、
症例を選んで使用しているからです。
しかしながら、このジルコニアによる修復は、来年には、もっと減少すると思っています。
ジルコニアの持つ利点は其のままで、硬すぎず、もっと軽い素材が私の治療で増えると思います。
ジルコニアによる修復は、時代遅れと云えるのも、もうソコまで来ています。