良い歯科医師になりたくて、
無我夢中であった、
40年。
その私が、
日本歯科大学の門を叩いた・あの日から、
40年。
身体の隅々まで、
染み込んだ・考え方。
それは、
医療と看護は・両輪の車輪。
もしかしたら、
医師の仕事のほとんどは、
看護の中の・通過点なのかも・しれません。
看護の「看」という文字は、
「手」と・「目」という文字が・組み合わさって・います。
看護の原点は、
【温かい手の温もり】と【まなざし】なんです。
その・温もりによって、
人の心は癒され、満たされるのです。
その・看護の心という無限大の宇宙空間で、
病気と闘う戦士が、
私ら医師かも・しれません。
が、
いつ頃からか、
歯科医師が歯科医師らしく・なくなった・
そんな気がするのは・私だけでしょうか?
何を目標として、
何のために、
人の身体にメスを持てるのでしょうか。
物質的豊かさ・ばかり追従した結果、
本来であれば、
頼るべきは、
医師の目と度胸で、
鍛えるべきは、
己の未熟さと・向かい合うこと。
ソレから逃げて、
あげくの果てには、
他人のせいにし、
稚拙で・陳腐な医師力を、
機械に頼る・情けない昨今の体制。
私は・シガナイ四国の歯科医師でしか・ありません。
でも、
東京から、
どうして大勢、
診療にお越しになられるのでしょう。
一部の同業の方には、
判らないと・思いますよ。
訳を言いましょうか。
それは、
国家資格をお持ちな・だけで、
人としての・優しさや、
器が小さい・ですよ。
患者さんへは、
私らも、
裸になって、
治って貰いたいという気持ちでの、
医療人でないと。