近代日本の哲学者である内村鑑三の遺した言葉の中に、
歯科に纏わる次のようなものがあります。
歯科医療は愛の仕事である。
病める人には労りの気持ちを、
共に働く人には感謝と労いの言葉を。
私の診療所の、いつも私が座る椅子の横には
この言葉を壁に掛けています。
私の仕事は、手作業の専門職ですから
常に自己研鑽に努めなければなりません。
それが結果として、患者さんのためになれば幸いですが、
自己研鑽は、プロとしてのプライドの為せるものだと思っています。
私の仕事にとって大切な事は、第1が自己研鑽であって、自己主張ではありません。
但し、幾ら腕が良くても、心のない人には良質な医療はできないと思っています。
厚みのある人、幅のある人たるための時間の過ごし方は、
人の身体を預かる仕事につく人間にとって、
とても大切な条件だと考えています。