男の修行


 たまに三十代の女性の話を聴いたり
ブログを眺めたり
で、
いつも感じる事がある。

 自由な発想で羨ましくもあり
羨ましくもなし。

 とりわけ私の様な職人仕事に
就いて永い間生きてきた者にとっては
其の
誠に判り易い
真っ直ぐな想いと行動に
羨ましくも在るが、
断言出来るのは
かような考えでは
芸の世界では生きていけないと云うことである。

 職人に男が多いのも
もしかしたら
一理在るかもしれない。

 男の職人が
なによりコダワルは
流儀である。

 此の流儀とは
言葉での表現は
様々なれど
結局は
やせ我慢である。

 又、技術者は
常に高見を目指して
自分の欠点を封じ込めるに
戦う日々である。

 自分の利点は
自然と伸びるものである。

 芸の上では
我を封じ込めるが
修養の大半を占める。

 たいした技術もない奴が
自称すし職人、自称アーティスト、
自称インプラント専門医と名乗り、
うかれて居るのを見るにつけ、
こやつらは、
中途半端な修行で満足した
良いものを知らない
幸せな人達と
哀れみの眼で
見てしまう。

 芸の世界は厳しい。
歯の世界も同様である。

 歯の仕事の性格上、
女の口出しは無用の世界である。

 家庭内の事はいざ知らず
仕事の口出しを
女にされる阿呆な男が増えたのも
嘆かわしい昨今の現状らしい。

 男が仕事に命を賭けるなら
何から何まで
自身で
もがかねばならぬ。

 女に支えて貰いたい等
甘ったれた男の再教育の
場所など無いので
此れは既に救い様のない
駄犬である。

 男がダラシナイから
現実に生きる生き物である女性が
強くなる様な気がしてならない。

 苦しい事もあるだろう。
 悲しい時もあるだろう。
 辛い時もあるだろう。
  ‥‥‥
  此れを
 じっと耐えるのが
 男の修行である。

 連合艦隊司令長官 山本五十六元帥の言葉である。