日別アーカイブ: 2013年8月27日

虫歯は早期発見,早期治療は当たり前!

 歯の硬組織が侵襲される状態を
専門用語で
歯牙硬組織疾患と云う。

 虫歯は其の代表例である。
が、それだけじゃない。

 噛み合わせ異常からくる
ひび割れ、此れをクラックと云う。
他には、磨耗、咬耗も
噛み合わせから生じる
れっきとした歯牙硬組織疾患である。

 その他、逆流性食道炎、胃酸過多、過食症に多い
酸侵症。

 等々、様々な疾患がある。

 此処で注意しなければ成らない点は
疾患の進行のスピードである。

 神様は尊いお方である。
キチンと人の身体に
防護機能を設けて下さった。

 小さな小さな歯ではあるが、
此の人の身体の一部にも
キチンと防護機能が
備わっている。

 病気の原因が
慢性的にジワジワと
迫ってくるには
歯と云えども抵抗を示す。

 二次象牙質と云う
本来の構造にはない
新たな組織の誕生で
細菌の侵入を
防いでくれる。

 噛み合わせ圧異常で
歯のエナメル質に
ひび割れが生じ、
様々な悪事の原因となる事を
ドクター.マッコイが
デンタル.コンプレッション.シンドロームと呼び、
私の記憶が正しければ、
1983年頃、発表された。

 私は1990年代の前半に
マッコイ医師から
直接、話を伺った事がある。

 楔の様に
歯の生え際が
磨り減ってしまう状態を
くさび状欠損と云うが、
此れも
デンタル.コンプレッション.シンドロームの
為せる業である。
 呉々も、
歯磨き粉の中の磨耗剤のせいではない。
硬い歯ブラシでの擦りすぎではない。

 まぁ、学問としては興味深いが、
治療となれば別である。

 二次象牙質が出来ていない状態で
象牙質が露出してしまえば
アウトである。

 クラックは急性侵襲であるから
早く、手当てをせねばならない。

 虫歯と云うのは
既に細菌の感染を伴っている。
歯には
積極的な大きな
自己修復能力はない。

 予防の段階での
ミクロの再生能力は
フッ素の力で善かろうが、
虫歯の早期発見、早期治療は
当たり前以前の話である。

夏の終わり

 私の朝は早い。
午前3時には起床する。
何時まで経っても眠かった
若い時分が懐かしい。

 ゴールデンリトリバーのマリリンも
体内時計に確りと、
私の生活リズムが刻まれた様である。

 今では、ベッド脇で寝ている
決して小さいとは言えない此の仔犬は、
起床時刻に、身を乗り出して
私の顔を舐め舐め、
飯を喰わせろ
散歩に連れて行けと
喧しい。

 仏壇の花の水を変へ、
水とお茶を供える間、
此の犬は
金魚の糞の如く
右から左へと
私の足元から離れない。

 ー 阿呆の倅より何とお前は賢いことか! ー

毎朝、新潟の愚息の顔を思い出しては
犬に感心しきりの私である。

 リードに繋いで外へ出た。
何気に外気が肌寒い。
思わずマリリンと伴に
駆け出した。

 私にとって朝の3時間は
大変、貴重な時である。
歯科医にとって、
大人の男として
身に付けなければならない
知識と教養の吸収の為の
手当ての時間である。

 テーブル下で転た寝の
マリリンを今度は私が起こし
診療所へと向かうために
外へ出た。

 通勤で通りを行き交う人で
喧騒の最中の市街地である。

 透き通った青い空であった。
が、鼻腔に充満してくる大気に
夏が確実に終った事を感じた。