また この日 を 迎えました

人の 人生には

決して 忘れる ことの できない

大きな 心の傷 を 負う ことが あります。

この私 も 多くの 辛苦を 経験して きました。

その どれもが

何者かと 云う 他人からの 行為に よって

味わう のが 常でした。

が、

人を 介さない

天災に よって

私は あの日 あの時

生涯 忘れることは 無い でしょう。

大きな 衝撃 と 悲しみ

不条理 を しみじみ と

身体に 刻まれた の でした。

そう 東北地方を 襲った

あの 大震災 です。

かの地は まるで 戦場の ようでした。

亡骸 の お一人 お一人 に 合掌し

歯科医師としての 務め を 果たす

と 云う よりも

ひとりの 人間として

声を 挙げられない 亡骸 を

速く 家族の元 へと 帰して さしあげたい。

ただただ

夢中で 亡骸と 向かい合って おりました。

しかし

確実に 私の 心には 大きな 傷を 受けた。

それは 正直に 申し上げます と 事実 です。

今日 3月11日を 迎える 度に

被災者の 方々 の ご冥福 を 心から

お祈り 申し上げると 共に

未だ 所在不明の 御霊に 対して

大きな声で

此処に 居るよ!

叫んで いただきたい と

できぬ こと と 知りつつ

そのような 想いで

胸が 張り裂けそう に なるの です。

既に 17年 も 経過 した ようです。

が、

決して

忘れては ならない

忘れることが できない

この日を

生涯 祈りながら 過ごす ことに なる でしょう。